canは本当に「できる」?

中学校の英語で「canは『~できる』という意味です」と習ったと思います。自分も中学生にそう教えていました。

 

もちろん、Ken can speak Spanish.「ケンはスペイン語を話せます」は正しい訳です。ただ、厳密に言えば、ケンが英語を話せると、「私が」思っている、というのが正しい意味合いになります。

例えば、「ケンが幼いころにスペインに住んでいた」や「ケンは5か国語を話せる」などの何かしらの事実(根拠)をもとに「私がそう思う」というのを伝えるのが助動詞の役割なのです。

「話せる」のが事実ならばcanの代わりに、Ken is able to speak Spanish.になります。だからcan=be able toは「ほぼ」同じ意味であり、完全に同じ意味ではないのです。

 

他の助動詞も同様のことが言えます。「医者に診てもらうべきだ」はYou must go to see a doctor.とYou have to see a doctor.

canと同じく、助動詞を使っている文の方が、主観的な考えです。willを例に考えると、「~するだろう(私は思う)」なので、The bus will come soon.よりはwillを使わないThe bus is going to come soon.の方が確実性が高くなりますし、未来形を使わないThe bus comes soon.はもっと確実となります。基本的に電車などの時刻表や、映画の上映時間など、予定として確定しているものは現在形で表されます。でも、もし電車が遅延したり、映画が何らかのトラブルで上映時間が変則となった場合は、be going toかwillを使います。その時に「(自分は)こうなるだろう」と思うことにwillを使うといった具合です。

 

 長々と書きましたが、助動詞は心を伝えるための人間味のある言葉です。「区別がつかない!ややこしい!」と言わずにぜひ楽しんで学習しましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました!